千すけ 着物文庫

アンティーク&リサイクル着物『千すけ 着物ブティック』店主です。おひつじ座のB型。着物のことや好きなことを書いています。

大寒/次のサイクルへの強さと清らかさ 【二十四節気の着物コーディネート】

 

こんにちは、千すけです。

 

本日は二十四節気の「大寒」です。

 

字面からは、一年でいちばん、寒い時期…という感じがしますが、実は
小寒の氷、大寒に解く」
とも言われ、寒さの中にも、どこかで春のきざしが生まれているかもしれません。

 

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大寒のコーディネートは、春を予感させる桜色の色無地、帯まわりもほぼペールトーン、しかしこれだけでは春っぽくなりすぎてしまうのと、
「ダイカン」という強そうな響き😆、寒さ、に対して引き締めたいのもあり、梅の黒羽織を合わせました。

 

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大寒卵」というものを知ったのは、ここ1、2年のことだと思います。

なんでも、「大寒の日」ないし「大寒の時期」に産まれた卵は栄養価が高く、縁起が良いとされるとか。

本来、この寒さ厳しい時期に、鶏はあまり卵を産まないそうで、そんな中で産み落とされる卵からはきっと、強い生命力を感じたのでしょう。

 

 

そして「寒の水」というものも。

大寒の水は清らかで澄んでいて体によく、

また凍てつくような冷たさで腐りにくく、酒や薬、味噌や醤油、長期保存するものにもふさわしい水である、

 

卵にしろ水にしろ、この一年でいちばん寒く厳しい時、枯れはてた世界に生まれるものが、

「良きもの、次のサイクルの長期的な繁栄につながるもの」

として重宝されるの、大いなる自然のめぐりを感じます。

 

 

さて!

去年の立春から始めた二十四節気シリーズ、この大寒にて全て揃いました!

 

また春頃から、新しいシリーズを考えていますので、お見せできたらいいな😊

 

ご覧いただきありがとうございました😌✨

 

 

 

 

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小寒/餅が「余る」という概念 【二十四節気の着物コーディネート】

 

こんにちは、千すけです。

 

本日は二十四節気の「小寒」です。

ここが「寒の入り」、一年で最も寒さが厳しい時期に入ります。

鏡開き、七草粥もこの頃。

 

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小寒のコーディネート。

お正月のおめでたい雰囲気や新春らしい華やかさを、枝垂れ梅の着物に込めました。

帯も紅梅のような色を。帯締めとのコントラストは強めにして、寒さが極まる季節のきりりと冷えた空気を表しました❄️

 

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小寒の頃は鏡開きもあり、おしるこは、この鏡開きで下げたお餅で食べる印象があります。

カチカチになったお餅、煮込むか揚げるかになるよね😅

 

ちなみに私は、つぶつぶしてない、あずきの上澄みだけみたいなサラサラしたお汁粉が好きです。

(あんこも、粒餡よりこし餡派)

 

あずきの粒がしっかり残っていて汁気が少ないほう、あれが「ぜんざい」なんでしょうか?

ところ変われば定義も変わりそうなので

外で「おしるこ」or「ぜんざい」を食べることになった時、どっちのタイプが出てくるのか、ちょっとドキドキします😄

ぜんざいタイプも食べれば美味しいけどね

 

 

そしてこの時期、テレビでもSNSでも

「余ったお餅アレンジレシピ!」なるものが出回ってきます。

 

余った、お餅…。

みんな、餅って、「余る」のか…🤔

と、ふと思って私はびっくりしたのですが😂

 

 

そもそも父が餅好きだったのもあり、私は子どもの頃から「一月は餅とともに」でした。

お正月用に買ったのし餅は、切ったら小分けに冷凍して、一月いっぱいくらいは、なんだかんだと餅を食べるのが当たり前。

 

餅があれば、鍋やうどんにも入れられるし、

小腹が減ればおやつに食べ、

すぐに食べられて腹持ちも良い餅はなにかと重宝です。

なんなら一年中常備していても良いくらい。

 

私も餅というものが好きで、なおかつ醤油とか磯部巻きみたいな超シンプルな食べ方が一番好き、飽きない。ので、

 

餅に飽きたから

残っているから

何かアレンジレシピをもって消費しないと!!

 

という発想がなかった。

餅が「余る」という概念がなかったのです😂

 

この時期に残っている餅は、フツーに、食べる予定の在庫であり、「余り」「余分」「消費に困るもの」ではない。🤣

 

 

お餅の食べ方として、醤油味がいちばん好きな私ですが(ただし砂糖醤油は嫌)、

たまにきな粉もやります。

そして、甘い系で私がきな粉より好きなのが、黒砂糖!

黒砂糖を、熱々のお餅にまぶして食べると、餅の熱で黒砂糖がいい具合に溶けて、めちゃくちゃ美味しいです☺️

きなこ餅みたいにお湯にくぐらせることもないのでラクだしおすすめです。

黒砂糖は、母が実家(宮崎県)でやっていたようなので、九州とか沖縄ではメジャーなのかな?関東では聞いたことないな🤔

 

 

二十四節気、次回は1月20日、『大寒』です。

 

 

 

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年末年始のお知らせ

 

こんにちは、千すけです。

 

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本年も千すけ着物ブティックをご愛顧くださりありがとうございました😊🐇

皆さまがよいお年を迎えられますように🐉✨

 

 

※お知らせ※
🎍年末年始の商品発送につきまして🎍

・12/29(金)~1/3(水)までの期間、商品の発送業務をお休みさせていただきます。

・12/27(水)までにご入金(クレジット決済又はお振込)されたご注文に関しましては、年内12/28(木)の発送が可能です。

・上記期間中も、ショップの閲覧・ご注文等、お買い物は通常通りご利用頂けます。

 

ご不便をおかけいたしますが、
どうぞよろしくお願い申し上げます😌

 

 

 

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冬至/一年のクライマックス【二十四節気の着物コーディネート】

 

こんにちは、千すけです。

 

本日は二十四節気の「冬至」です。

 

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北半球は一年でいちばん、昼が短くなる日。

そしてここからまた、陽は長くなっていきます。(かたや南半球では夏至なんですね!そりゃサンタクロースもサーフィンしながらやってきますわ😳)

陰極まりて陽となる、一陽来復の日です。

冬を越える健康を願って、かぼちゃを食べたり、ゆず湯に入ることでもおなじみですね。

 

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冬至のコーディネートは、柚子やかぼちゃ、太陽をイメージした、暖かな黄色の米沢紬です。

ゆず湯、お風呂…のリラックス感も出したかったので、帯揚げには豆絞りの手ぬぐいのような水玉を😆

帯締めにも同系色の優しい水色を合わせました。

 

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子どもの頃、「冬至」というものを知った時、

かぼちゃを食べて、お風呂にゆずが浮かんでいて、一年でいちばん昼が短い日!

という、なんだか一年のクライマックスのような、ただ事ではない高揚感がありました。

 

気温的な「底」はこれからですが、

「陽の短さ」はこの冬至を底に、また長くなっていく。

それだけでも嬉しいもので、毎年私は、冬至がくると少しホッとして、つまりはこの陽の短い季節を、少なくとも好きとは思えませんでした。

 

ところが今年は不思議と、この時期の遅い夜明けと早すぎる日の暮れに、悲壮感が伴わないというか、ただただ「ああこういう季節なのね」と感じているというか…もちろん、陽が長いに越したことはないんだけど、

 

今年の立春から二十四節気の着物コーディネートシリーズをやってきて、巡る季節を見つめてきた結果、何というか、

どの季節も節目も、美しくて愛おしい瞬間だ

と感じるようになったのです。

嫌いな冬も、嫌いなままで、寒くて陽が短くてイヤなままで、愛おしい一年の一部となりました。

季節の解像度が上がり、きらめきが見えた一年でした。

 

 

二十四節気、次回は年明け1月6日『小寒』です。

 

 

 

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大雪/流れ星の静寂 【二十四節気の着物コーディネート】

 

こんにちは、千すけです。

 

本日は二十四節気の「大雪」です。

雪国ではすでに白銀の世界でしょうか。

いよいよ冬が本気を出してくる頃です❄️

 

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大雪のコーディネートは、街がきらめきを増していく季節、アンティークの付け下げでドレスアップです✨🥂

 

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この時期、至るところでイルミネーションがキラキラしていますが、

イルミネーション、夜景、あと夜空の星も、やっぱり、冬のものだなと思います。

空気が乾燥している冬は、夜景も星も、チカチカと瞬いて見えるのですよね。そこが好き。

夏はどうしても、湿気で光がボヤッとしてしまう。

冬の夜半、寒さに身を縮こませながらふと空を見上げると、静けさの中で星が怖いくらいに冴え冴えと光っていることがあります。

星ってこんなにチカチカするんだ、とびっくりするほど、夜空は雄弁だったりしますね。

 

そういえば、ふたご座流星群もこの時期!

私はいつも、流れ星を見た時、音もなく流れていった事が不思議で(ゴーッとかシュツみたいな音がしそうなのに😂)

あの静寂がとても好きです。

 

 

 

二十四節気、次回は12月22日『冬至』です。

 

 

 

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小雪/夢の夜鳴きそば 【二十四節気の着物コーディネート】

 

こんにちは、千すけです。

 

本日は二十四節気の「小雪」です。

 

まだ本格的な冬ではないけれど、早いところでは雪が舞うことも。

木枯らしが吹いて、マフラーやストーブ、こたつ…冬の相棒たちも登場します。

 

 

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小雪のコーディネートは、無地のように見えますが実は小さな小さな模様がある江戸小紋を、舞い始めた雪に見立てました。

帯もなんとなく雪っぽく❄️😌

 

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↑模様見えるかな


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子どもの頃、石焼き芋屋さんというものは巷にありふれたもので、あの

「いーしやーきいもー」

をしょっちゅう耳にしていた気がするけれど、

今ではめったに遭遇しなくなりました。

 

それはひと冬に一度ぐらい、

まったく予期していないところに、存在すら忘れていたところに、あの

「いーしやーきいもー」

が突如としてやってくるのである。

 

スピーカーから割れ気味なそれは、

わけのわからん郷愁をかきたてる。

石焼きの芋はむろん格別に美味しいのだけれど、

長くて寒い夜、真っ赤な釜に黄金色の芋を抱いているあの焼き芋カーと焼き芋のおじさん、というものが、昭和からワープしてきた宝物みたいに見えてしまう。

 

焼き芋屋さんはそうしてまだかろうじて現れてくれるけれど、ほんとうに幻になってしまったのが屋台のラーメンなんだよな…

 

チャルメラを吹いて夜遅くに開いてるような。

私はこの人生で未だかつて屋台でラーメンを食べたということがない。

そもそも子どもの頃からして、あまり見た事がない存在だった。

この時代もどこかで出会えるだろうか。

もし、夜のしじまの中でラーメンの屋台が湯気を踊らせていたら…あーぜったい楽しい。

夜更けのラーメンってどうしてあんなに美味しいんでしょうね。

 

 

 

二十四節気、次回は12月7日『大雪』です。

 

 

 

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