シリーズ2回めです。
【着付教室、行く?行かない?着物の習い方シリーズ】
前回、シリーズ前編の記事で、
大手着付教室を選択した千すけです。
選んだ理由(前記事参照)のとおり、ありがたい部分は多かったのですが、
反対に、「ここは、これから着付教室を選ぶ方は、知っておいた方が良いかもしれない」という点もありました。
参考の為に、私の体験を二つ書いておきます。
◾️帯結び用に、器具が必要
私が行った教室では、帯(お太鼓結び)の結び方を、
「まずは器具を使った、簡単な方法で覚えましょう」
ということで、数千円の器具を別途購入して、授業が始まりました。
器具を使うことで、「一人でカンタンに」「帯が痛みにくく」着付できます、という事だったのですが、
器具ナシの手結びでも、帯が痛みにくいやり方はあるし、
簡単かという点では、どっちみち【器具の使い方、帯の計り方】などを覚えることになるので、手結びのやり方を覚えたほうが早いんじゃ…
と、あとあと思いました。
それに、手結びの方が、仕上がりが断然美しいし、着ていても「きちんと締まっている」という気持ち良さがあるのですよね。
中には、ほんとうに便利な、良い器具もあるかもしれないですが、色々とオリジナル器具を買わせて授業をするスタイルは、それが本当に必要か、疑ったほうが良いかもしれません。
(といっても、必要かどうかとか、何も分からない状態だから着付を習おうとするのであって、疑ったところで判断ができるものではないですよね…私もそうだったし。
「手結び推奨」の教室と、
「器具購入 必須!」の教室があったら、
私は前者のほうが、何かと良心的な気がします)
◾️「授業」と称して、着物の押し売りデーがある
これは、クレームとかトラブルが多かったようで、数年前に消費者機構からの指導が入ったみたいです…^^; やっぱり…
なので、今はどうなったか知りませんが、私が通っていた当時のお話です。
要はですね、
・今日はカリキュラムの内容は30分だけやります
・残りの時間は、着物の作家さんが来ているので、そちらでお勉強しましょう
という流れで、
・作家さんの技法を生で見ることができる
・プラス、作家さんのこのお着物、ちょっと着てみまひょ〜
・すごくお似合いよ〜!!いかが?¥ (←なかなかしつこい)
ってやつです。
これ、作家さんの技法を生で見ることができるという点では、 すごく貴重だし、有難い機会だったと思います。
江戸小紋とか、友禅、紅型などの「染め」の技法を見せてもらったり、
日本の繭と、東南アジアの繭の、色や質感の違いを見て触って感じたり、
貴重な古い織り機が教室に来ていたり、
まさに百聞は一見にしかず という勉強をさせてもらったので。
そういう意味では、貴重な機会でした!と言えます。
押し売り部分に関しては、毎回うんざりでしたが、断り続ければ良かったし、
逆に自分で呉服店に行って、買い物もせずにあれだけの反物を見せてもらう(見て触って勉強する)事を考えたら、そんなこと実際できないと思ったので、まあ総合的に有難い機会だから良し、と思っていました。
でも、ある時、生徒さんの中で、
「私は、授業をしてもらう前提で、授業料を払っている」
「着物の押し売りタイムは、授業ではない」
「授業料を払って、着物の押し売りをされるのは、納得がいかない」
と言って、急に教室を辞めた方がいて、それももっともだなと…。
ちなみに、教室側の回答は「販売会は、授業の一環です」でした。えー押し売りタイム含め?うそーん^^;
↑そんな「授業」の定義はもちろん、申込時に説明はないし、結局、消費者機構からの指導が入ったのでしょうね…
自分が何をどこまで学びたいか、
どんなスタイルが良いのか、嫌なのか、
その辺りの相性みたいなものは大事かなと思います。
そしてもし、選んだ方法が合わなかった(たとえば、教室が嫌!とか、独学でやったけど分からない!とか)としても、
着物を嫌いにならないで、また楽しく続けていってほしいな!と思います。
それがイチバンです( ´ ▽ ` )ノ☆
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