こんにちは、千すけです。
もう何年前でしょうか、池田重子さんの
「日本のおしゃれ展」に初めて赴いた時の感動、衝撃は忘れられません。
コレクションの、アンティーク着物や帯留を拝見し、
「昔の日本とは、こんな美しいものを、観賞用ではなく生活用品・道具(着るもの)として使っている国だったのか」
と驚嘆しました。
そして、それらのコレクションと、
そこから着物姿をコーディネートする池田重子さんのセンス、バランス感覚。
たちまち重子さんに惚れ込むと同時に、自分の中の着物の世界が拡がりワクワクドキドキが止まなかった事をよく覚えています。
そして、池田重子さんのお店に伺えば、
店頭にいらっしゃってお会いできる事がある。
と知りました。
憧れの方に会える!
着物を着て行って、着物姿でお目にかかりたい!
お店には、きっと素敵な着物があるだろう!
と心躍りながらも、
「でも、私の着付はまだまだで恥ずかしいし」
「もう少し色々上達してから」
「まぁ、そのうちに」
と、くだらない自己防衛と先送り癖が発動し、
そのまま意識の隅に引っかかった状態で時を過ごしていました。
そして、ある年の、秋も深まった頃、
私はニュースで、池田重子さんの逝去を知りました。
ああ、一度お会いしたかった、
池田重子さんのお姿を、実際に拝見して、感じればよかった。
「本で知ってる池田重子さん」ではなくて。
その為に、足を運べばよかった。
会える時に、会いに行くべきだった。
未熟なままだろうと何だろうと。
だいたい、いつ「未熟じゃなくなる」のか。
これで完璧、には一生ならないのだから。
今も、このことを思うと、胸がチクリとします。憧れの人に会いに行かなかった自分への後悔。
この事があってから、私は会いたい人には会いにいくようになりました。
そして、直接会ってこそ感じることがある、と分かった今だからこそ、なお一層
やはり池田重子さんに会いたかったなあ。
と思うのです。
そんな私ですが、私はこれからも池田重子さんから学ばせて頂きたいし、
どれだけ正確にインストールできるかは分からないけれど、彼女の生き様やスピリットみたいなものを自分の中に落とし込んで生きていけたら幸せだな、と思っています。
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